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THE NORWEGIAN PROFESSIONAL COUNCIL FOR EDUCATION AND CERTIFICATION OF
INSPECTORS OFSURFACE TREATMENT

表面処理検査員の教育と認定に関するノルウェー専門協議会

FROSIOとは?

FROSIOはヨーロッパのノルウェーで発足し、主として船舶と海洋構造物の塗装が行われる被塗面の表面処理と塗装状況を検査する検査員資格のことです。検査員資格はFROSIO SCHEME及びISOに基づいて厳格に資格認定がなされています。FROSIOではISO9000シリーズに沿った正規の品質管理には塗膜診断・表面処理検査等の塗装作業に必要な知識習得と現場管理者としての教育が必要であるとしています。

FROSIOはヨーロッパを中心に広く世界へと普及しており、塗装分野での国際資格として広く世界的に認知されています。日本においてもISO9000の導入により、防食塗装業界において品質向上管理、また業務に携わる検査員の教育・それに伴う資格が必要視されてきました。アジアにおけるFROSIO資格保持者は韓国・中国でも増加しており、韓国ではFROSIO資格保持者の6割が造船所に所属しています。

船舶業界におけるFROSIOの役割

IMO(The International Maritime Organization:国際海事機関)においてSOLAS条約の改正に伴い、バラスト水タンク塗装基準が定められ、2008年7月1日以降の契約船については、基準に合致した塗装方法・検証システムを満足することが求められることとなりました。この中で、塗装検査についてはFROSIOレベルⅢ、またはNACEレベル2資格を有する専門の検査員が塗装検査に当たることが関係者に求められています。

これからのFROSIO

FROSIOは、ノルウェーが中心となって実施している検査員資格認定機関であり、欧州では馴染み深い機関です。今後、欧州客先からの要求として、FROSIO検査員資格保持者による塗装検査実施の要求が強まる可能性があります。

基準に沿った塗装品質の確保・有資格者による表面処理検査・客先や現場監督とのスムーズな交渉など、FROSIO有資格検査員に期待される業務はますます増加するものと思われます。

FROSIOはISO Standardsであり、世界中の関係者より塗装分野での権威ある国際資格として広く認知されています。グローバル化が進む昨今の業界を鑑みますと、今後ますます国際的に高度な専門知識を持つことを認められているFROSIO有資格検査員の信頼性が、関係企業の高い品質管理の表れになっています。

FROSIO SCHEME準拠 FROSIO表面処理検査員資格の概要(要旨)

FROSIO「表面処理検査員の教育と認定に関するノルウェー専門協議会」はFROSIO SCHEME - for approval and certification of surface treatment inspectorsに準拠した表面処理検査員を養成する講習・資格認定などを行っています。

1. 検査員資格の種類

この基準により認定された検査員は、表面処理が規格などの各種要件に合致して行われているかを判断し、ISO9000シリーズに基づいた品質保証システムの一翼を担います。検査員は塗装業者・施主・製品のサプライヤー・検査機関・ その他の関係者などの様々な立場を代表することができます。

2. 検査員資格の種類

講習コース(試験を含め80時間)を修了し、試験に合格した検査員の資格には次の3段階があります。

1) 検査員候補資格・レベルⅠ
実務経験がないか、検査員資格レベルⅡに必要な経験(次項参照) を積んでいない者。
2) 検査員資格・レベルⅡ
2年以上の該当実務経験がある者。
3) 検査員資格・レベルⅢ
レベルⅡの条件を満たし、さらに3年以上の該当実務経験があり、2年以上の検査業務経験の記録がある者。
(注)実務経験は試験後に得る事もできます。

3. 該当する実務経験

金属表面の前処理、塗料や他の塗装材の塗布による防食処理及びの検査業務での経験。港湾施設・船舶・海洋及びオフショアー構造物・ビル・発電所・橋梁や工業プラントにおける建設または運営・管理業務のいずれかの分野において上記実務経験が得られます。更に、施工現場・建設業界・化学工程や塗料塗装業界での経験も該当します。

4. 講習と試験

2008年4月以降より日本において開催される講習と試験では、全て日本語で行われます。使用教材も日本語版が支給されます。講習コースでは試験を含め80時間(10日間)で理論・実技を学びます。講習最終日に行われる両分野での試験に合格すると資格認定となります。筆記分野と実技分野について各4時間ずつ試験を行います。いずれかの分野に合格しなかった場合、不合格であった分野のみ5年以内に2回まで試験を再受験することができます。

5. 認定証

合格者にはFROSIOより資格認定証が発行されます。有効期間は、認定レベルを問わず発効日より5年間となっており、所定の手続きによる認定証の更新が必要です。
認定証記載の有効期限より6ヶ月以内に更新しない場合は認定証は失効となり、改めて試験を受ける必要があります。この場合、講習コースへの参加は必要ありません。検査員の業務怠慢や認定証の悪用などが報告された場合、認定証は取り消されます。